多摩の緑爺の植物文化誌 |
1月:1.「門松」 −松や竹・・・ |
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新年に来訪する歳神が降臨されるときに宿られる場所(依代:よりしろ)が門松です。その意味から玄関に飾り付けます。
古い時代には木の梢に神が宿ると考えられていたことから当初は常緑樹が用いられ、やがて松が使われるようになって「門松」となったといわれています。
門松は、現代では正式には、三本の竹に松を添えてムシロで包み、縄で上から三重、五重、七重(七五三はめでたい数)に結び、雄松と雌松として対にして飾り付けます。
ただ、地域によって異なっているようで、前面に紅白の葉牡丹、後方に若松を添えることもあり、さらに梅や南天などを添えることもあります。
この門松のための松を採取してくることを「松迎え」とも言います。「松迎え」は、一般的には12月13日に行うものとされています。
当初は松だけを松飾りとしていたものが、室町時代に竹を添えるようになったと言われています。竹は、松と同じように常緑で厳寒期にも緑を保っていて、力強さの象徴として古い時代から神聖視されていたことによるようです。
中国で「松竹梅」を「厳寒の三友」として尊んだことからも影響を受けたものでもあるようです。現代でも「松竹梅」はめでたいものの象徴とされています。
飾り付ける時期は、12月28日までに飾るのがよいとされています。12月29日は、「二重苦」あるいは「苦待つ」に通じるとして避けます。また、12月31日は「一日飾り」になり、神をおろそかにするとしてやはり避けます。
飾る期間は、一般には1月7日までとされています。この7日までを「松の内」と呼びます。ただし、飾る期間は地域によって異なり、1月15日の小正月まで飾るところもあります。
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