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1.栽培する原木の伐採 ・シイタケ栽培の原木とする木(コナラやクヌギなど)を伐採します。 ・胸高直径が20cm前後までのものが適切です。これ以上太いものは、重量が重くて作業が大変です。 ・伐採の時期は、(本州中部の平野部では)晩秋(10月下旬〜11月上旬頃)が適期です。 2.原木の乾燥 ・シイタケ菌は生きている木には活着しないので、原木を乾燥させます。 ・枝や葉を付けたままのほうが乾燥しやすいため、枝や葉をつけたまま乾燥(含水率30〜40%程度)させたほうがベターです。 3.玉切り ・伐採して乾燥させた原木を1m〜1.2mくらいの長さに切断(「玉切り」と言います)します。長さは、揃えるようにします。 ・玉切りの時期は、(本州中部の平野部では)冬(1月下旬ごろ)がよい。 4.菌打ち @「種駒」(シイタケ菌)の入手 ・シイタケ菌は、市販されている種駒(シイタケ菌が活着している小さな弾丸状の木片)を購入することによって入手します。農協などで販売されています。 ・その際に、通常は、種駒を打ち込む穴をあけるための錐(きり:ドリルの刃)も一緒に購入します。これは菌のメーカーによって種ごまの直径などが異なることがあるためです。 A穴あけ ・電気ドリルに錐をセットします。 ・玉切りした原木に右の図のようにドリルで千鳥状に穴をあけます。シイタケの菌糸は原木の繊維方向に早く伸びるので、このようにします。 ・穴の深さは2.5cm程度で、種駒を打ち込んだときに底に空間ができるようにします。錐は種駒よりも長く、またストッパーがついているため、底に空間ができるようになっています。 B菌打ち(接種) ・玉切りした原木にシイタケ菌(種駒)を植え付けます。 ・樹皮面にあけた穴に、種駒をカナヅチで打ち込みます。 ・打ち込む場合、種駒の先を1〜2度軽く打って位置を決めたら、その後は、一挙に打ち込みます。何度も打つと種駒がつぶれてしまい、打ち込めなくなります。 ・「菌打ち」は、遅くとも3月初まで(本州中部の平野部の場合)には実施します。 ・このように原木にシイタケ菌を打ち込んだもの「ホダ木」と言います。 5.「仮伏せ」から「伏せ込み」 ・「仮伏せ」:種駒の乾燥を防ぎ、シイタケ菌をホダ木に早く活着させるために、ホダ木を高さ30cm程度に積み上げて枝葉などをかぶせておきます。 ・「伏せ込み」:その後で「井桁」に組み上げておきます。 ・伏せ込む場所は、陽光がほとんど差しこまず、風通しが良い林内です。 ・伏せ込む時期は、気温が上がって降雨が多くなり、湿度が高くなるころが適期です。本州中部の平野部では)4月下旬〜5月上旬になります。 ・「仮伏せ」を省略して「伏せ込み」までを一挙に実施することもあります。 6.「ほだ起こし」 ・シイタケ菌が蔓延したホダ木を、伏せ込み地から湿度の高い林内に移し、合掌に組みます。これを「ホダ起こし」と言います。 ・「ほだ起こし」の時期は、「伏せ込み」の年の秋10月〜12月上旬(本州中部の平野部の場合)が適期です。 ・合掌に組み終われば一連の作業は終了です。後は収穫を待ちます。 7.収穫 ・「ほだ起こし」の翌年の春には、シイタケが出ます。 ・シイタケは、通常、春と秋に出ます。 |