オオブタクサ(大豚草)         
多摩の緑爺の「多摩丘陵の植物と里山の研究室」

オオブタクサ(大豚草) キク科ブタクサ属
学名:Ambrosia trifida

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■特徴・分布・生育環境   
1950年ごろに渡来した北米原産の外来種です。
草丈2m前後、時に3m近くにもなる大型の1年草です。

葉も大きく、長さ20〜30cmほどの3中裂(時に5中裂)している楕円形です。
初秋に、枝分かれする大きな花茎を立てて、キク科とは思えないやや大型の緑色の尾状の花穂に、小さな花を密につけます。
茎は木化し、ノコギリでないと切れないほどに太くなります。

多摩丘陵では、時々見かけますが、里山なので草刈りが入るため成長した個体は稀です。

■名前の由来
「ブタクサ」の名は、英語名の「Hogweed:豚の草」からの直訳です。なぜ英語名で「Hog:豚」なのかはよくわかっていないようですが、豚の餌くらいにしかならないから、という説があります。

■文化的背景・利用
渡来して歴史が浅いこともあって、知られた詩歌や文芸などには現れていません。
風媒花であるために花粉が飛散するために、仲間(同属)のブタクサとともに「ブタクサ・アレルギー(花粉症)」を惹き起すことで知られています。

■食・毒・薬
上述の通り、花粉症を惹き起すこと以外に毒性の報告はないようです。薬用にもされません。
もちろん、食用にもしません。

■似たものとの区別・見分け方
ブタクサは、花穂の様子は似ていますが、草丈1mほどと一回り小さく、葉も羽状に深裂しているので、オオブタクサとは容易に区別できます。

名前が似ているブタナは、同じキク科ではありますが、タンポポにより近縁で似たところはなく別種です。    
  
写真は「花」、「葉」と「全体」の3枚を掲載
オオブタクサ
オオブタクサの花
オオブタクサ
オオブタクサの葉
オオブタクサ
オオブタクサの全体