ナノハナ(菜の花)         
多摩の緑爺の「多摩丘陵の植物と里山の研究室」

ナノハナ(菜の花) アブラナ科アブラナ属
学名:Brassica

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■特徴・分布・生育環境
「菜の花」は、主として黄色い花をつける「アブラナ科アブラナ属」の総称で、日本には「アブラナ属」の植物の自生はなく、野菜などとして栽培される以下のような種類か、それらが半野生化したものです。
○アブラナ(油菜) 学名:Brassica rapa var. nippo-oleifera
○セイヨウアブラナ(西洋油菜) 学名:Brassica napus
○セイヨウカラシナ(西洋芥子菜) 学名:Brassica juncea   
よくご存じのように春に茎を立てて穂状に黄色い4弁花を多くつけます。
この仲間は、古い時代に中国で農耕栽培されていて「アブラナ(油菜)」は弥生時代以前に日本に渡来したものとされています。
「セイヨウアブラナ(西洋油菜)」は、明治時代初期に導入されています。
「セイヨウカラシナ(西洋芥子菜)」は、単にカラシナ(芥子菜)とも呼ばれ、アブラナ同様に弥生時代以前に日本に渡来したものとされています。

■名前の由来
「アブラナ」は、種子から植物油を採取することからです。当初は野菜として利用され、植物油を採取するようになったのは江戸時代以降であるとされています。「菜種(なたね)」とも呼ばれます。
現在では、植物油を採取する目的には「セイヨウアブラナ(西洋油菜)」が主流となっています。
「カラシナ(芥子菜/学名:Brassica juncea)」は、種子から香辛料の「芥子(からし)」を採取することからの命名です。
なお、「洋ガラシ(マスタード)」は欧米で栽培される「クロガラシ/学名:Brassica hirga」または「シロガラシ/学名:Brassica hirta」からとられます。

■文化的背景・利用
古事記等にも現れているとのことで、江戸時代には「胡菜」などと呼ばれていたようです。
江戸時代の本草書にその名が現れています。

■食・毒・薬
葉を食用にするのは「アブラナ」や「カラシナ」で、「セイヨウアブラナ」の葉は一般的には食用にはならないようです。

■似たものとの区別・見分け方
上記の通りです。    
  
写真は「花」の1枚を掲載
ナノハナ
ナノハナ(カラシナ)の花