ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)         
多摩の緑爺の「多摩丘陵の植物と里山の研究室」

ベニバナボロギク(紅花襤褸菊) キク科ベニバナボロギク属
学名:Crassocephalum crepidioides

| 総索引へ戻る |
写真一覧表の| 早春へ | 春へ | 夏へ | 初秋へ | 秋へ | 冬へ |
| トップページへ戻る |
■特徴・分布・生育環境   
アフリカ原産の外来種で、1950年頃に九州で確認されたのが最初ですが、2012年現在では関東地方にも帰化しています。 草丈70cmほどになる1年草です。
初秋から秋に、茎頂に数個の花を俯き加減につけます。
花には花弁(舌状花)はなく、管状花だけで花の先のほうが赤橙色になります。
頭花は、長さ1〜1.5cmほどの円筒で、円筒の中央部がやや細くなっています。頭花の先端がわずかに開き赤橙色の筒状花が覗きます。

一種のパイオニア(先駆種)で、伐採跡地などにいち早く進出して群落を作ります。
しかし、3年くらいして他の植物が生育し始めると消えていきます。

葉は、長さ5cmくらいから10cmを越えるものまでまちまちで、幅広(倒卵型)なものから羽状に中裂するものまで様々です。

多摩丘陵では、伐採跡地などに時々見られます。

■名前の由来
赤橙色の花なので「紅花」で、花後に白い糸のような長い冠毛をつける様子が「ボロ(襤褸)」布のようであるからというのが一般的です。

■文化的背景・利用
渡来して歴史が浅く、名前が「ボロ」であることもあって、よく知られた詩歌などには現れていないようです。

■食・毒・薬
別名にナンヨウシュンギク(南洋春菊)があるように、若葉には春菊に似た香りがあり食用にできるようです。
漢方では利尿に効能があるとしています。

■似たものとの区別・見分け方
多摩丘陵には、個体数は少ないのですが、ノボロギクが似ています。しかし、ノボロギクでは花冠は黄色なので容易に区別できます。    
  
写真は「花1」、「花2]と「葉」を3枚掲載
ベニバナボロギク
ベニバナボロギクの花1
ベニバナボロギク
ベニバナボロギクの花2
ベニバナボロギク
ベニバナボロギクの葉